明石・魚の棚をもっと知りたい、楽しく歩いてみたい……情報紙

学院生、魚屋さん体験

今号のミニコミ紙は私たち神戸学院大学の
新聞会・栄養学部メンバーが魚の棚を探検、取材してまとめました。

私たち学生の目線で見た「魚の棚」の魅力をご紹介します。ぜひ、読んでくださいね。


4:00
2月6日(日)起床4時。
魚の棚の魚利さんで職場体験をさせていただくのは6時からとのことなので、始発のバスも出ていないため1時間ほどかけて自宅から歩くことになった。大学の講義は9時から始まるので起きるのはつらかった。



レトロな自転車。今でも使われている。

6:00
 6時ごろ魚利さんに到着。まだ空も暗く、寒い。魚利さんではすでに開店の準備が始まっていた。初めに挨拶をして、開店の準備の様子を見せてもらう。次々と車で運ばれてくる魚を降ろしていく。店の前に魚を陳列するための場所を作る方、陳列する為に魚をさばき準備をする方、てきぱきと準備されていて忙しそうなので写真を撮ることに専念する。
  開店の準備も終わるころ、空は明るくなり始めていた。そこで待望の初仕事が! エビの殻むきである。店の方が手本を見せてくださるのだがこれがとても速い。こんなのは慣れだとおっしゃるので、何事もやってみるに限る、ということでエビの殻をむく。エビは氷水の中にあり、手が冷たい!
 だが店の方がおっしゃる通りに、慣れてくると素早くむけるようになる。無言でエビをむき続ける、なかなか楽しい。
 エビもむき終わり、次は配達について行かせていただけることに!
 近場の配達は自転車を使われるようである。お話を聞く限りでは寿司屋が多く、その他に明石焼屋なども配達先にあるそうだ。
 ふと気付くと朝、開店の準備をされていた若い方がいないことに気づき、尋ねると大阪や神戸まで配達に行っておられるらしい。配達先は自分でも名前を聞いたことがあるようなところで驚いた。

11:00
 配達をし終え、客引きをしながら時計を見ると11時。店の方が昼市に連れて行ってくださるというのでお言葉に甘えることにし、新聞会からは三人がそれの見学に出た。

競り場は真剣勝負!

競り落とされた魚は急いで魚の棚へ

11:30
 昼市は11時半から始まり、2時間ほど続く。
 生きた魚をそのまま競りにかけて、落とされた魚は生きたまま店に運ばれ、新鮮なままお客さんの食卓に並ぶ。生きたまま店頭に並ぶのが当然だと思う方もいらっしゃるだろう。しかし実はこれは全国的にも珍しく、明石ぐらいだと聞いた。
 それは魚の棚と昼市が行われている明石浦が近いため、迅速な運搬が可能な為、生きたまま店頭に並べることが可能だということだ。
 びっくりしたのは昼市では漁師の奥さんも働いていた。これは男の人が夜中は漁に出ている為、この時間は寝ているそうだ。これぞ夫婦分業・家族助け合って生活をしている。
 競り場では魚が次々と競り落とされるので、素人の僕たちにとっては魚が左から右へどんどん流されていくこと位しか分からなかった。流れが速いのはやはり鮮度を大切にしているからだと思う。手で魚を競り落とす金額を示すというのはなんとかわかった。競りで落とした魚はそのまま車に乗せ、店まで運ばれる。僕たちも昼市が終わったので、店に戻り客引きをさせてもらった。お客さんは1時ごろから3時ごろまでが多かったように感じる。いかなご漁が始まると更にお客さんが増えるそうだ。観光客のお客さんも多いらしく、外国の方もちょくちょく見られるらしい。店内で鯛をお造りにしていたので、カメラを携え写真を撮らせていただいた。聞いたところどうやらお客さんに頼まれたものらしい。とれたての鯛ですか?と質問したところ、どうやら違うらしい。と、いうのも魚は取れたばかりだと筋肉が引き締まっているため、お造りにする際は少し時間をおいてからしたほうが美味しいらしい。

夕 方
そして閉店間際になると魚が次々と無くなっていく。それに合わせて、空の容器が次々と洗われていく。この作業はお手伝いさせていただいたがやはり量が多い。容器のサイズも様々でそれだけ魚の種類も豊富なのだと改めて認識した。そして、夕方には作業を終え、職場体験は終了した。今回の職場体験をさせていただいた店の方にはお世話になりました。
 依藤:魚利さんで普段ならできない体験ができたことがうれしい。特に昼市の光景はこのような機会がなければ見られることはなかっただろう。魚をあんなに近くでさばくのを見られたのもうれしかった。魚の棚は神戸学院からバスに乗ればすぐなので魚の棚について知っておくのも良いだろう。
 中村:まだ日が昇る前から開店の準備を見させていただきましたが、やはり急に体験させていただくにはなかなか奥の深い仕事だと感じた。昼市の競りを見せてもらっていて、僕らのような素人には詳しいことまでは分からなかった。しかし、魚に対して真摯に向き合っていて、強い情熱を感じた。お世話になった魚利さんには、今でも元気バリバリの年配の方、主力の中堅の方、これからを引っ張る若手の方と各世代、魚利さんの伝統はこれからも引き継がれていくのだと思うと今回の体験は本当に有意義なものだったと思います。ありがとうございました。僕自身、お刺身などが好きなので絶対買いに行きます。

この度職場体験した

中村くん

依藤くん


 
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