明石・魚の棚をもっと知りたい、楽しく歩いてみたい……情報紙

魚の棚商店街には東西南北の通りと南東の一角に合わせて約百軒の商店が軒を連ねています。ジャンルはさまざまでも、それぞれにこだわりのあるお店ばかり。そんなお店のこだわりを探るとともに、どんな人がお店に立っているのか?ちょっと個人的な質問をしてみました。
3つの質問は @趣味 A大好物 Bお気に入り商品です。
同じ趣味の人をみつけたら、お店で声をかけてみては?  


店主・東美千代さん

お好み焼き専科 水仙
□お好み焼き・そば焼き・ねぎ焼き・そばめし

3つの質問)

@サッカー観戦。ヴィッセルの試合は見逃せない!
Aお好み焼きと焼きそば。毎日食べても飽きない
Bオムライス、焼きそば

国産牛のすじ肉、自家製ベーコン 手間のかかったこだわりの味
オープンから18年、素人から始めて試行錯誤の末今の味に辿り着いたという東さん。現在は15席の店を1人で切り盛りするが、手間を惜しまずこだわりの味を守っている。お好み焼きのベースは、昆布やカツオに豚骨や鶏ガラまで使って丸1日かけて取るだし。粉をギリギリまで減らした配合でふんわり、やわらかく焼き上げる。豚玉など定番のお好み焼きに加えて、自家製ベーコン入りのベーコンチーズ焼(800円)も人気だ。また、国産牛のすじ肉を甘辛く煮込んだすじ入りのメニューも好評。
元々まかない料理だったというオムライス(700円)は、すじ、刻みねぎ、キャベツを加えて炒めたケチャップライスの上に半熟卵がとろり。洋食のオムライスとは違ったおいしさが後を引く、この店の名物のひとつだ。 


店長・高谷真稔さん

子午せん 人丸
□郷土銘菓・茶菓席・パン・カフェ

3つの質問)

@たまの休みにドライブするくらい
Aオムライス。薄い卵で巻いてあるタイプが好き
B豆大福。とにかくシンプルな食べ物が好きなので・・・

明石銘菓と焼きたてパンがいっぱい!
2階の茶菓席&カフェでほっこり
1階には「子午せん」に代表される郷土銘菓のショップと、ベーカリー『グロッケントルム』がある。近頃では珍しくパンをショーケースから選ぶ方式で、お年寄りや荷物が多い人も買いやすく、衛生面も安心。和菓子用の自家製あんが入った粒あんパン
(120円)や、ビールにも合うたこもちパン(100g280円)など、約70種ものパンが昼過ぎまでに次々と焼き上がる。パンやサンドイッチを買って2階のカフェに持ち込んでもOK。 
2階にある茶菓席ではお馴染みの甘味が味わえる。夏の人気は宇治金時(580円)と、あまえんぼう(600円)。カップの中にカステラ、フルーツ、ソフトクリームを重ねて抹茶とあずきを飾った特製パフェだ。
全席禁煙なのも嫌煙家にはうれしいところ。買い物帰りに立ち寄ってみて!


店主・藤永知宏さん

藤永鮮魚店
□鮮魚

3つの質問)

@釣り
Aハンバーグ。大根おろしと醤油の和風で…
Bたこ。サッと茹でてシンプルに味わうのがおすすめ

「清水商店」が「藤永鮮魚店」へ 屋号も新たに一家で再スタート
長年この場所で鮮魚店を営んでいた「清水商店」の店舗を譲り受け、その親戚である藤永さん一家が「藤永鮮魚店」として引き継いだのは今年の5月のこと。ただし、現在の店主である藤永知宏さんが半年前から修業に来ていたことや、その父の武夫さんがずっと以前から週末に店を手伝っていたことから、魚の棚では馴染みの顔。威勢良く声をかける姿も慣れたものだ。
「決まった仕事をこなすのと違い、自分の目利きで仕入れた魚が売れると嬉しいもんですよ」と武夫さんは話す。
 店頭の生け簀で大きな明石ダコが元気に泳ぐ姿に、道行く人も思わず足を止めて覗き込んでいる。 


二代目・黒谷健次さん

黒谷商店
□うなぎ蒲焼・貝類・くぎ煮

3つの質問)

@休みの日は寝坊して、お酒飲んでまた昼寝が最高!
A最近はやっぱり肉より魚。寿司が大好物
B炭火焼のうなぎ蒲焼き

 炭火でふんわり香ばしく焼き上げる うなぎの蒲焼きと言えばココ!
 一番人気は程良く脂ののった肉厚の身をふんわりと焼き上げ、熟成させた自家製の甘辛たれをからめて香ばしく仕上げたうなぎ。この味を求めて明石のみならず神戸や大阪、姫路から足を運ぶお得意さんや、関東など遠方からの発送注文も多い。うなぎの肝焼もあるが、数が限られているので午後4時から売り始め、売り切れ次第終了。好きな人はこの時間を狙って買いに来る。
 店先の発泡スチロールの中を覗くと、元気よく泳いでいるのはなんとどじょう! 
好き嫌いが分かれる魚だが、活けで扱う店は明石では貴重だ。炭火で焼いてうなぎと同じタレで仕上げた蒲焼きも販売しているので初心者はこちらから試してみては? 他、夏はあゆ、冬はかきなど季節に応じた川魚や貝類も店頭に並ぶ。


三代目・松尾実さん

鯨 安
□紅サケ・くじら

3つの質問)

@野球観戦、麻雀
Aなし、何でも食べる。特に野菜をよく食べる
B紅サケ。冬はくじらを粕汁に入れるとおいしいよ!

 店主も惚れ込むこだわりの紅サケ 鍋の季節にはくじら肉もここで!
昭和25年、くじら専門店として創業。当時はくじらが豊富に穫れ、明石でもよく食べられていたそう。三代目の松尾実さんは「子どもの頃、店頭に大きなくじらの塊肉を置いて量り売りしている光景を覚えている」と話す。今やくじら肉は希少だが、10月から5月までの時期には懐かしい味を求めて毎年必ず買いに来る人も多い。はりはり鍋や粕汁にして食べるのがおすすめだ。
くじらに代わってもう一つの看板商品となっているのは北海道産のサケ。
 「釧路や根室から届く脂ののった身は、数ある種類のサケの中でも味が抜群」と紅サケ一筋だ。グリルで焼くだけでもおいしいし、焼かずにスライスしてマリネにするのもおすすめ。1本でも買えるので、贈答用にしたり、自宅用に切り分けて冷凍保存しても便利だ。


宇治真理子さん

カネユ青果
□野菜・果物

3つの質問)

@食べること。特に和食が好き
A甘いもんは嫌いやから、おやつ代わりに梅干し
B梅、松茸

  名物奥さんに教わる活用術で 旬の野菜・果物をもっと楽しもう!
 店頭には地場の新鮮な菜っぱもの(軟弱野菜)や、露地物の旬の野菜、市場から吟味して仕入れる果物が多彩に揃っている。四季折々味を大切にした自慢の品揃えに加え、この店の要は二代目主人の奥さん、宇治真理子さんだ。「6月も下旬になると松茸が出てくる。秋のイメージが強いけど出始めは安いからお得、天ぷらやフライがおすすめ。冷凍もできるし、佃煮にしても保存できていいよ」。中国産や韓国産にもランクがあり、良いものなら国産に劣らないそう。
気さくにおしゃべりしながら、季節の野菜と果物の楽しみ方を教えてくれる宇治さん。彼女を信頼して足繁く通う人の中には、年輩客だけでなくその娘世代も最近増えてきた。「あそこのおばちゃんがおいしいって言うもんは絶対おいしい」そんな噂を聞いて、20〜30代の女性が買いに来ては料理を教わっている。

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