明石・魚の棚をもっと知りたい、楽しく歩いてみたい……情報紙

明石のにぎわいづくりや町おこしに積極的に取り組んでいるNPO法人「ダッシュ明石」の企画で、昨年から明石市内で開催されている「明旬会(明石の旬の食とお酒を楽しむ会・あかしゅんかい)」が、6月に魚の棚商店街で行われました。
 このイベントのユニークなところは、「ダッシュ明石」「神戸学院大学」「魚の棚商店街」三者のコラボレーションで実現した点です。そこには、ただ旬の味をおいしくいただくというだけでなく”学ぶ“という楽しさがあります。
 参加者は一般から応募された約40人。午後6時半に集まり「あなごの開き」実演を見た後、明石の地酒を飲みながら旬の魚や野菜の料理をコースで味わいました。途中、神戸学院大学の栄養学部による栄養面の解説やクイズ、食べ方のヒントなどを聞き、心にも体にもおいしい宴に笑顔があふれました。

あなご開きの実演
余興として、林喜商店の林祝雄さんが「魚兵」の店頭であなごの開きを実演。目打ちをし、鮮やかな手つきで開いていく様子にしばし見入りました。

あなごは夏と冬の2回、おいしくなる時期があります。見るからに脂がのって、こうしてさばいている時にも「おいしそう!」っちゅう感じのあなごが出てくるんですよ。
魚の棚商店街林喜商店 林 祝雄さん


会場は「きっちん魚兵」
 今回「明旬会」で登場したメニューのうち、★マークのものは「きっちん魚兵」で一品としてお出しできます(入荷状況によってできない日もあります)。ほかにもとれとれの昼網をお造りや煮魚、天ぷらなどで用意していますので、ぜひ食べに来てくださいね!
魚の棚商店街
きっちん魚兵
長谷政代さん

→ 小エビの素揚げ、そら豆の塩ゆで、海藻サラダ・たこ吸盤の湯引き・あなごの漬け揚げ・たこめし、鯛アラのすまし汁



今回の「明旬会」は、魚の棚の鮮魚店「魚兵」とその2階にある「きっちん魚兵」で開催されました。
「きっちん魚兵」は鮮魚店で仕入れた魚を中心にした家庭的な料理が味わえるお食事処です。
きっちん魚兵(うおひょう)
TEL(078)911-3136
営業時間11:30〜(夕方以降の利用は16:00までに予約)
木曜・第3水曜定休
当日の昼網の魚が食べたい場合は13:00以降に。


メニューは神戸学院大学と「きっちん魚兵」の共同で構成
 「きっちん魚兵」で調理したこの日のメニューについて、食材の特性や食べ合わせなど栄養学の視点から楽しく解説してくれたのが、神戸学院大学栄養学部のメンバーです。旬を味わうだけでなく、どんな効果があるのか、どんな食べ合わせがより効果的か、といった知識も得られて、おいしさ倍増!

NPO法人「ダッシュ明石」ってナニ?
 明石市を活動のベースとして、元気で暮らしやすいまちづくりを実践しているNPO法人。今回の「明旬会」のような楽しい企画のほか、まちなかのユニバーサルデザインについて調査・研究したり、「まちづくりは人づくり」をキーワードに人材の育成、ネットワークづくりにも力を入れています。
 以前この紙面で「鯛が最もおいしいのは活け締めしてから10時間後」という官能検査の結果をご紹介したことがありましたが、その味覚実験を行ったのも「ダッシュ明石」。次は何を企んでくるのか!?楽しみですね。

「明旬会(明石の旬と食とお酒を楽しむ会)」について
 ダッシュ明石が昨年4月からスタートさせた「明旬会(明石の旬と食とお酒を楽しむ会)」。今年は6月に開催された魚の棚商店街「きっちん魚兵」での第1回を皮切りに、季節ごとに開催場所(明石市内)と料理人を変えて全4回開かれる予定です。ダッシュ明石のプロデュースにより、神戸学院大学の栄養学部と、プロの調理人がコラボレーション。明石の旬の味を学びながら味わい尽くすという仕掛けになっています。

 「明旬会」をはじめ地元の食を発信する明石の活動は、兵庫県の地域からも注目を集めています。「食を楽しむ町」のモデルケースとして、これからも進めていきたいですね。また、学生を町ぐるみで育てていただき、明石の人たちのあたたかさを感じています。
神戸学院大学栄養学部講師 野口 孝則さん

食材について調べたり、レシピ作成などを担当。魚屋さんで話を聞いたり、実際に食べてもらっての反応を見たり、大学や本で学ぶのとは違った勉強になりました!「きっちん魚兵」の長谷さんの主婦の目線も勉強になりました。
神戸学院大学栄養学研究科の山田晴香さん
栄養学部2回生の前田絵里さん、田中博子さん


 おいしいものを食べたい人がいて、明石には食べてほしいおいしいものがある。それならそれを繋ごう、と生まれたのが「明旬会」。明石の食の魅力を発見し、発信していくのが狙いです。魚の棚での開催は今年はこの1回だけですが、魚の棚商店街で独自にこのような会を続けては?
NPO法人「ダッシュ明石」 副理事長 吉川 悟さん

「明旬会」メニュー
★小エビの素揚げ ●そら豆の塩ゆで ★たこ吸盤の湯引き ★たこときゅうりの酢の物 ●げんごべえ ●海藻サラダ ★お造り(鯛、ひらめ、あじ) ★あなごの漬け揚げ ★なすの田舎煮 ★たこめし ★鯛アラのすまし汁 ●グリーンアイス(キャベツ) ●キャベツクッキー※参加費用は明石地酒3種を 含めて1人4,000円。
※今年度の明旬会募集は終了しています。
今回、ご紹介したメニューの一部は「きっちん魚兵」で味わうことができます。興味ある方はお店へお問い合わせください。

サクッ!ふわっ!ビールのあてにぴったり!
あなごの漬け揚げ
<材料/1人分>
あなご1匹、練りからし(小さじ1/2)
しょうゆ(大さじ1/2)、揚げ油
<作り方>
(1)あなごを開いて軽く洗う
  (魚の棚では開いた生のあなごも売っています)
(2)食べやすい大きさに切り、練りからし
  としょうゆを溶いて20分ほど漬ける。
(3)180〜200℃の油で揚げる。
昼網のピチピチした海老を見つけたらコレ!
小エビの唐揚げ
<材料>
カワツエビなどの小エビ、揚げ油
<作り方>
(1)カワツエビなど、 新鮮なエビを確 保する。
(2)エビはさっと洗って水気を拭き、160〜180℃ぐらい
   に温めた揚げ油にそのまま入れて揚 げる。
(3) 赤くなったら油から上げる。

ミニ知識&クイズ
たこ  「明石のタコは立って歩く」と言われるほど、瀬戸内海明石沖で獲れるマダコは身が締まっていて最高級品。歯ごたえのあるタコは自然と噛む回数が増え、これによって脳への血流が増え、痴呆の予防や肥満予防になると言われています。肝機能を高めてアルコール分解を助けてくれる栄養成分タウリンが含まれるので、酒のおつまみにも向いています。

Q1 写真の明石ダコはオス、メスどちらでしょうか?

キャベツ
 明石周辺では1年中キャベツが栽培されています。「リレー栽培」と呼ばれる、季節ごとに一番おいしい品種を栽培する方法です。新キャベツと呼ばれるふっくらとした春キャベツ、平たい形で巻きの堅い冬キャベツがあります。

Q2  ビタミンCが豊富な野菜ですが、より多いのはどの部分でしょうか?(2つ選ぶ)
A: 外側に近い葉の部分   B: 真ん中あたりの葉の部分 
C: 芯に近い葉の部分     D: 芯

食べ物クイズとレシピ ※参考資料提供/神戸学院大学栄養学部野口講師室
  
明石・魚の棚をもっと知りたい、楽しく歩いてみたい……情報紙
<<< バックナンバー


Copyright (C) 2011 All rights reserved by uonotana-syoutengai