明石・魚の棚をもっと知りたい、楽しく歩いてみたい……情報紙

食欲の秋に潜む・・・
 秋の季節、魅力的な美味しい食材がたくさん市場に出て、
食欲が徐々に増してくる頃となりますよね。
しかしその一方では、夏バテの延長で、あまり食欲が湧かないという人も少なくないと思います。
「秋なのに、何だか食欲が湧かない…」そんなあなた!!要注意です。
 夏は、汗と共に体内の水分とミネラルが体外へ排出されてしまうため、
体に必要なミネラルが失われてしまいます。
ミネラルが不足すると、食欲不振、体がだるい、貧血、ストレスなどを
引き起こしてしまう症状が現れます。
 夏バテは、この栄養不足の状態が原因とされています。
 さらに、ミネラルの中でも鉄は一日の必要量を摂取しにくく、食品の組合せによって
吸収率がかなり異なるという特徴を持っています。
 食欲の落ちる夏バテの延長の時期には、鉄欠乏性貧血に気をつけましょう!!

貧血には、まず鉄分の補給が大切です!

鉄分は全身に酸素を送る大切な役割があり、
健康な成人の体内には
3〜4gの鉄分が存在しています。
そのうちの、約70%が機能鉄で、
約30%が貯蔵鉄です。
 鉄は、体内で再利用されるので、
排泄されるのは1日約1mgほどです。
 体内の機能鉄が不足し、さらに貯蔵鉄を使いきると、倦怠感、めまい、動悸、食欲不振、頭痛などの
貧血症状が現れます。
<働き>
機能鉄・・・赤血球中のヘモグロビンにヘム鉄として取り込まれ、
       酸素と結び付き全身に酸素をおくる。
貯蔵鉄・・・肝臓や骨髄、脾臓などに蓄えられ、機能鉄が不足した時に使われる。

1日に摂っておきたい鉄分の量!(日本人の食事摂取基準2010年版参照)


ヘム鉄・非ヘム鉄って??ー鉄分はビタミンCと一緒に!−

鉄の種類
多く含まれる食品
食事から摂取される割合
吸収される割合
ヘム鉄
動物性食品(肉、魚)
約10%
23〜35%→良い!
非ヘム鉄
植物性食品
(野菜、海藻など)
卵、牛乳
約90%
5%程度→悪い…
鉄は、上の表のようにヘム鉄と非ヘム鉄の2種類に分けられます。
ヘム鉄は非ヘム鉄より吸収率が良いとされています。
それでも、食事により1日に10mgの鉄を摂取しても、実際は約1mgが吸収されるにすぎないのです!ところが、ビタミンCは鉄の吸収を促進するため、
鉄分と一緒にビタミンCを摂取すると鉄の吸収率は上昇し、とても効率的です!

鉄って
吸収され
にくいんです!
  鉄には2種類あって動物性に含まれるヘム鉄と、植物性に
含まれる非ヘム鉄があります。ヘム鉄の方が吸収が良いです!
吸収率のアップ
  非ヘム鉄の食品は、ビタミンCやたんぱく質と合わせると
吸収がよくなります。
鉄の効果を
下げてしまう!
  お茶やコーヒーに含まれるタンニンと鉄が反応して吸収を阻害します。

この時期(9〜12月)の明石の旬の魚に鰆や、鯛、
太刀魚などがあります。
この中で比較的、鉄分を多く含む鰆を今回紹介いたします。 
鰆は文字からも春が旬と思われていますが、
それは鰆が海岸近くに産卵にやってくるためで、
味が良い時期(旬)であるのとは別です。 
春から夏に産卵を終え、体力を回復させ、
子を持たずに太ってくる秋こそ、明石での鰆の旬なのです。
秋から早春に獲れるものは「寒さわら」と呼ばれ、身のしまり、脂のノリともに逸品です。
 漁は、一般に巻き網・流し網などの網漁により大量に漁獲されているようですが、
身が柔らかく身崩れしやすいので、明石ではトローリングによる一本釣りで
身の柔らかい鰆の魚体を傷めずに丁寧に扱っているようです。
明石では鰆を鰍と書いてもいいかも… 
 
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