明石・魚の棚をもっと知りたい、楽しく歩いてみたい……情報紙

野口先生の食育コラム
私が保育所、幼稚園や小学校などで食育について話をするときに語っていることですが、食やその時間を楽しむこと、そして「?」や「!」を出来るだけたくさん子どもたちの頭の中に作ってあげることを大切にしていきたいものです。神戸学院大学の食育サークル「ふ〜ばる」と一緒になって企画した「食育教室」での一例ですが、生のイモを包丁で切る時はすごくかたいということを経験したうえで、蒸したり煮たりすることでやわらかくなり、さらに甘くなって素材そのものの味を知ってもらうこと、また、市販の加工食品にはほとんどといってよいほど入っている食塩についてのクイズを行い、プリン、うどん、食パンなどの一見すると塩味を感じないものや甘いと感じるものにも入っていることを知ってもらうなどがありました。また、ペットボトルの中にはどれくらい砂糖が入っているのかな?ということで、炭酸、オレンジジュース、スポーツドリンク、野菜ジュース、お茶の5種類を砂糖が多く入っていると思う順番に並べてもらい、さらに、実際に飲んだうえで砂糖が多いと思う順番に並べてもらいました。子どもたちは、炭酸や柑橘系のジュースの中に入っている砂糖の量を低く感じていることに気づいてもらいます。答え合わせには角砂糖を1個ずつ「ひとーつ、ふたーつ」と数をかぞえながら置いていきますと、炭酸飲料では20個くらい入っていますので、子どもたちの驚きの反応もすごいのですね。角砂糖1つ食べるだけでもすごく甘いと感じているうえで、ペットボトルをごくごく飲んでいるのは、砂糖をサァーっと20個分も飲んでいることになることに対して「!」と感じてもらうこと、このようなことがとても大切です。

神戸学院大学栄養学部講師
野口孝則さん

1973年福島県会津若松出身。神戸学院大学栄養学部卒業後、京都大学の大学院にて博士号取得、2003年より現職。NPO法人ダッシュ明石が主催する「明石・旬の食とお酒を楽しむ会」でのレシピ指導、兵庫県内の小学校から食育指導など、地域でも活躍中。

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