漁の時間は漁協内の協定があり、鯛の場合は朝4時から6時半の間に出航し、1隻に1人なら13時間、2人なら14時間まで漁を行い、夜6時から8時半の間に戻る、という規定がある。漁の進み具合によって、午前中に穫れたら昼のせりにかけられるよう一度漁港に戻る場合もある。主に4月から12月半ばにかけて鯛漁を行い、冬の時期は海苔の養殖を行うことが多い。 |
漁港のすぐ前あたりを中心に、明石海峡周辺で船を走らせる。1時間程度、海底で網を引いては引き上げる。深い場合で140mの水深から引き上げられる鯛の浮袋はそのままだとパンパンに膨らんでしまうので、鯛の浮袋に穴を空けていけすに移す。その作業の間にまた網を引きながら船を動かす。これを繰り返して10時間あまり漁を続ける。 |
明石浦漁協で行われている鯛の漁法は五智網(ごちあみ)、底引網(そこびきあみ)、釣りの3種類ある。釣りは魚に傷がつかず、商品価値が高くなるが穫れる量は少ない。現在釣り漁法の漁師は少なく、五智網が3隻、底引網が4隻。五智網は風呂敷状の網の内側に追い込んでゆく方法、底引網は袋状の網を海底近くまで下ろして船で1時間ほど引く方法。 |