明石・魚の棚をもっと知りたい、楽しく歩いてみたい……情報紙

魚の棚商店街には東西南北の通りと南東の一角に合わせて約百軒の商店が軒を連ねています。ジャンルはさまざまでも、それぞれにこだわりのあるお店ばかり。そんなお店のこだわりを探るとともに、どんな人がお店に立っているのか?ちょっと個人的な質問をしてみました。
3つの質問は @趣味 A大好物 Bお気に入り商品です。
同じ趣味の人をみつけたら、お店で声をかけてみては?  


店長・小島利之さん

兼一水産
□塩干・珍味・煮物

3つの質問)

@ヘリコプターのラジコン。10年ぐらいしてないけど…
Aあんドーナツ。お酒が飲めないから甘党
B明石だこのやわらか煮

自慢の煮物をあれこれ味見して! 店先にも春の気配が訪れてます
 博多、山口、淡路、大阪、奥尻、函館、釧路…全国各地から仕入れる塩干ものや珍味などが自慢の店。店頭では明石ダコのやわらか煮、イイダコうま煮、ししゃもの卵を詰めた子持ちいかなど自家製の煮物を量り売りしている。特におすすめなのは店長もお気に入りのやわらか煮。明石ダコを姿のままやわらく煮てあり、ごはんのおかずにも酒の肴にもおいしい味加減だ。
一匹単位で、だいたい1000円前後。「試食して納得して買ってもらうのが一番」と、どれも味見できるようになっているので、お気に入りを見つけて。いかなごの釘煮(100g500円)は小さめの稚魚を少し甘口で、やわらかめに仕上げてある。3月初旬に新物が登場すれば、魚の棚もいよいよ春の気配だ。やはり新物が出たばかりの鳴門の茎わかめの煮物(100g380円)もトクチケでお試しを。



6代目・長谷豊彦さん

魚 兵
□活魚卸・小売

3つの質問)

@ゴルフと旅行。以前は旅行代理店勤めだったので
A今は魚。若いときは肉が大好きだった
Bいかなご釘煮、いいだこ煮付け、明石の魚!

ピカピカ太刀魚に、活け越しの鯛
明石の昼網を最高の状態で店頭へ!
  昭和6年創業、現在6代目の鮮魚店。1Pで紹介したように魚の棚にある鮮魚店は主に公設卸売市場か、明石浦漁協から仕入れをしているのだが、『魚兵』の場合は店頭に並ぶ魚の7〜8割が明石で水揚げされた魚だ。その昼網の魚の中でも、その日揚がったばかりでピチピチに跳ねている状態がおいしいのはエビやタチウオ。鯛やスズキ、ハマチ、目板ガレイやヒラメなどは、いずれも『活け越し』をしてから店頭に並べられる。つまり、一晩静かな生簀で休ませることで、よりおいしくなるのだ。
そんな風に最もおいしい状態で売られる魚の、味の違いをよりはっきりと感じるのはやっぱり刺身。鯛半身など、言えば少量でも刺身にしてくれるので安心だ。魚の棚の通りを挟んで両側に売り場があり、北側の2階にある『きっちん魚兵』では家庭的な魚料理を味わうこともできる。



店主・瀧野雅之さん

お菓子のデパートかなびき
□菓子・珍味

3つの質問)

@スポーツクラブで水泳。子守も趣味かな?
A焼肉
Bプチ大福

魚の棚だけに珍味系も充実 家族みんなの好きなものあります
 代表の瀧野さん、実は2Pのインタビューで登場した瀧野カヅエさんの次男。話に出てくる豆腐屋が阪神大震災で閉店を余儀なくされ、その跡を継いで新しく始めたのが『お菓子のデパートかなびき』だ。フランチャイズチェーンでの大量仕入れなので、約600種の多彩なお菓子が揃っている上、安い。甘いお菓子やスナック菓子、駄菓子はもちろん和菓子、珍味などのおつまみ、ジュースと幅広い品揃えで、どれも定価の2〜3割引だ。「店頭に並ぶ日替わり特売品なら3〜5割引とかなりお得。何が出ているかはお楽しみに…」と瀧野さん。
ちなみにお菓子屋さんを始めてから、毎日新商品の味見などをしているうちに太ってしまったとか。一念発起して去年はスポーツクラブに通い、15キロのダイエットに成功したそう。皆さんも、いくら安いからって食べ過ぎはダメですよ!



店主・蓬莱英彦さん

ときわ商店
□お茶と雑貨

3つの質問)

@民謡と謡曲。唄の会で発表するのが楽しみ
A野菜のおかず
Bときわ、かりがね

店頭に漂う香ばしい香り… 自家焙煎のほうじ茶、飲んでみて!
 魚の棚商店街を東の銀座通り側から入るとすぐ右手にあるのがこの店。お年寄り向けのズボンや靴下、スモックなどがズラズラ〜とあって、途中からお茶がいろいろ並んでいるのでどこまでが一つのお店?と思ったら全部が『ときわ商店』。昭和30年に服や雑貨を売る店を始め、30年前にお茶を扱い始めてからはこちらが主になったそうだ。宇治、静岡、八女など各地お茶どころから取り寄せる茶葉を、売れた分だけ自家で袋詰めしている煎茶は12種類(200g580〜1730円)。
1ヶ月に100袋が売れるという、一番の売れ筋商品だ。ほかに明石ではここでしか手に入らないという島根の千茶荘出雲名茶や、熊本・清香園のさまざまな健康茶も扱っている。そしてもう一つの自慢が、ほぼ毎日店頭で自家焙煎しているほうじ茶。焙じたばかりの香ばしいお茶、一度味わってみては?



店主・永井義治さん

林義治商店
□塩干・珍味

3つの質問)

@仕事、しかも年中休みなし!
A刺身を毎日食べ、お酒を飲む
Bいかなごの釜揚げ

うおんたなの歴史の生き証人 義治さんの店はここ!
 前号のインタビューコーナーで、戦後の魚の棚について語っていただいた永井さんの店。戦後、穴子の『林喜』から独立して自分で始めたのが塩干ものを扱うこの店だ。いかなごや干しだこ、季節に応じた塩干、珍味が揃っている。いかなごは3月上旬頃から新物が出て、釜揚げは3月末頃まで。永井さん曰く「釜揚げにしょうゆをかけただけで食べるのが一番うまい」。
シンプルな食べ方で、いかなごならではのおいしさを堪能できるのも新鮮だからこそ。また、釘煮は通年販売しており、気に入った人が「お遣いものに」毎年買いに来るそうだ。中羽400円、小羽500円(各120g)。



店長・松本光朗さん

呉服 西松屋 明石店
□呉服

3つの質問)

@ドライブ。熊本や富士山まで家族を乗せて行く
Aビール、食べ物は好き嫌いが激しいんです
B振り袖、大変お買い得ですよ

宮参りから振り袖、留め袖、訪問着
着物のことなら何でもご相談ください
 姫路の本店が創業125周年を迎えた老舗呉服店。明石店オープンからは35年、「当時からずっと来て下さるお客さんもいらっしゃいます」と店長の松本さん。自分の人生の節目を飾る衣装や、趣味としての着物、加えて子どもが生まれたらお宮参りや七五三にと、中には三世代に渡ってつき合いのあるお馴染みさんもいる。留め袖や訪問着など幅広く揃うが、中でもおすすめの振り袖は、30点フルセットが仕立て上がりで18万9000円から、とかなりのお値打ち。
また、購入時に撥水・防汚効果をプラスする「しあわせガード加工」を追加すると、10年間はしみ抜きなどのアフターケアを無料で行ってもらえるので、メンテナンスも安心。
 着物は着ないけど夏の浴衣だけは欲しい、という人も最近は多いだろう。シーズンになるとセットが1万円以下からと手頃に揃うそうだ。

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